ドクター星子のキッチン
最初は、お母さんのお腹の中、0. 2mmの受精卵。お母さんの食べたもので作られる羊水で育ち、約3kgの赤ちゃんになって産まれてきます。やがて、日々の食事で筋肉が付き、骨が成長して60kgの成人になる。私たちの60兆個の細胞はみんな食べ物が作っているんです。だから、食が大事!何を食べるか、どう食べるかで、カラダへの影響が違います。 日本には四季があります。その土地、その土地で、自然が育てた“旬”を食べるのが、和食の知恵!ところが、便利さを求め続ける私たちは、何もかも、変えてしまった。
米味噌
例えば、害虫から作物を守る農薬や、安定した生産性、カタチの揃った作物など、効率を求める農業は、その土地、土地のエネルギー、食材を育てる自然のチカラを奪ってしまいました。効率を重視するあまり、自然界のエネルギーが弱くなり、そこで育てられる“食べもの”のチカラがどんどん貧しくなっています。味噌や醤油を造る場合も同じ。本来は、半年以上の時間をかけてじっくり発酵、“旨み”を溜め込んだのが発酵食品です。
ぬか漬け
昔は、糠漬けなんかもお母さんの手作りでしたネ!手作りは、素材そのものの美味しさを知ることができます。ほんものを食べつけると味覚が鍛えられ、おかしなものはカラダが受け付けなくなります。下痢したり、湿疹が出たりカラダがおかしいと感じるのです。
私のおススメは、“発酵食品”。実は、和食の豊かさを支えているのは、発酵食品です。食べモノの美味しさを引き出し、栄養価を高めてくれる、昔ながらの発酵食品をちゃんと食べましょう!味噌、醤油、米酢、味醂をはじめ、甘酒、漬物など、発酵食品の美味しさの秘密、発酵パワーの源は、“こうじ”にあります。
“こうじ”とは、米や麦、大豆などの穀物に“こうじ菌”を繁殖させて、発酵食品の原料として用いるものです。こうじ菌は、デンプンやタンパク質を分解する“酵素”を生成し、発酵食品の味や風味を決定する重要な役割を担います。“酵素”は、動物、植物、微生物など、あらゆる生き物の生体内で作られます。たんぱく質からできていて、さまざまな化合物の、分解・合成の仲立ち、触媒をする物質です。
麹
“こうじ”とは、米や麦、大豆などの穀物に“こうじ菌”を繁殖させて、発酵食品の原料として用いるものです。こうじ菌は、デンプンやタンパク質を分解する“酵素”を生成し、発酵食品の味や風味を決定する重要な役割を担います。“酵素”は、動物、植物、微生物など、あらゆる生き物の生体内で作られます。たんぱく質からできていて、さまざまな化合物の、分解・合成の仲立ち、触媒をする物質です。

日本人にとっては、日本の風土が育てた「米こうじ」が一番大事。米から生まれたこうじ、“コメコウジ”です。「国菌」として認定された、日本固有の有用な“菌”です。それが、和食の風味の素、味噌とか醤油に入っていて、健康のカナメ、“腸の元気”を守ってきました。私たちは、無意識に“こうじ”や、“こうじ菌”が生んだ発酵パワーを摂取していたんですネ!
それら発酵食品は、“健康”と“美容”をもたらしてくれる“健美食” です。私も普段の食事に、発酵食品を積極的に取り入れています。私の黒髪も、“染め” ではなく、地毛のままでいられるのも“こうじ”パワーのおかげといえます。
「Dr. 星子のキッチン」が目指す、“こうじ”ライフは、すなわち、ストレスフリーの健康な暮らし。日々、「こうじ」の自然のパワーに感謝して、病気にならないカラダ作りを習慣化しましょう!


星子クリニック院長
東京女子医科大学医学部卒 、
熊本大学医学部大学院卒 、医学博士。

一般社団法人日本老化制御医学会
日本医学放射線学会会員
日本統合医療学会会員 他

星子クリニックは、病気を治すだけではなく病気にならない体作り、未病の段階で発見し、早めに予防するにはどのような食べ物を摂取したらよいかという食事指導や、食のセミナーなども開催しています。

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